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会長挨拶

日本分類学会会長
栗原 考次

日本分類学会は、分類に関連する研究者の連帯協力および国際研究交流を通じて、わが国における分類研究の進歩発展を図ることを目的として、1983年6 月に「分類の理論と応用に関する研究会」として発足し,1991年に「日本分類学会」に名称を変更いたしました。現在、(1)国内外組織との研究交流、(2)機関誌の発行、(3)学術的会合など、の3事業を中心に活動しています。2017年は、「日本学術会議協力学術研究団体」の認定、国際分類学会連合IFCS-2017の日本開催など、本学会にとって嬉しいニュースが続いております。

(1)国内外組織との研究交流
 本学会の目的にも掲げているように、国際研究交流は本学会の事業の大きな柱です。1985年に国際分類学会連合IFCSが設立されましたが、現在、18カ国の学会が参加し、2 年毎の国際会議開催や各種の研究交流を行っています。本学会は創設時から参画し、2016年から本学会員の岡太彬訓氏が会長を務められています。2017年に第15 回国際分類学会連合会議(IFCS-2017)を東海大学高輪キャンパスで開催します。学会設立当時から、本学会員による各国研究者との交流が盛んに行われており,日仏科学協力セミナー (1987, 1991) 日独分類会議 (2005, 2006, 2010, 2012, 2016, 2017)、日伊分類シンポジウム (2012)を開催しています。国内の研究交流では、2005年2月に応用統計学会、日本計算機統計学会、日本計量生物学会、日本行動計量学会、日本統計学会,そして日本分類学会の6 学会から成る統計関連学会連合が発足し、各種の研究交流を行い、関連学会との連携も図っています。

(2)機関誌の発行
 2012年から和文誌「データ分析の理論と応用」を発刊しています。論文誌では、理論や手法のみならず理論や手法の応用,データの分析,分析実例の提供など幅広い内容を対象としています。欧文誌では、2007年からドイツ分類学会(German Classification Society) およびイタリア分類学会(Classification and Data Analysis Group) と共同で,Springer 社から年3回刊行しています。また、2018年から、統計関連学会連合のofficial journal としてJapanese Journal of Statistics and Data Science(JJSD)が刊行され、日本分類学会も協力する予定です。

(3)学術的会合など
 学術的会合として、大会、シンポジウムの開催及びデータ分析セミナーを行っています。大会は、本学会員が一同に集う学術的会合で年1回開催しています。シンポジウムは、統計関連学会連合において、テーマを絞り本学会主催の企画セッションとして開催しています。データ分析セミナーでは、最近注目されているホットなテーマについて、本学会員が分かり易く解説します。その他、会報、ウェブページ、メールニュース及びFacebook等を利用した広報活動、学会賞やフェローの選考・表彰を行っています。

近年、「ビッグデータ」という言葉に代表されるように、計測技術の進展により各分野で大規模データベースが構築され、研究対象は複雑化・大規模化しています。また、ICTの発達により、各種の活動等をデータ化し、インターネット等を通じてデータベース化した上で分析・活用する第4次産業革命の流れが急速に進んでいます。こうした社会のめまぐるしい変化の中で、統計解析の課題は大きく変貌し、情報を効果的・効率的に収集・集約し、革新的な科学的手法により知識発見や新たな価値を創造する高度な解析が求められています。

 日本分類学会は、設立趣意書にありますように、科学における基本的操作である「分類」に関する研究を基礎理論と応用について一体になって行うことを目指しています。ここでの、「分類」は狭義の分類ではなく,あらゆる科学の基礎であるという広義の分類です。本学会は、社会の情勢がめまぐるしく変革していく中で、科学の基礎及びリテラシーである分類の基礎研究を進めると共に、社会のニーズに適応する新たな分類の学術的展開を図っていきます。

 日本分類学会では、本学会の特色である国際研究交流のさらなる充実を図るとともに、新分野・新領域も含めた大会、シンポジウム、データ分析セミナーの開催いたします。さらに、各種の広報活動等の国内事業をこれまで以上の活性化を進め、新たな研究シーズの生成と会員の増加を推進してまいります。皆様には、本学会へのご支援、ご協力をよろしくお願いします。